金曜日、ジョブカード講習のため名古屋へ行ってまいりました。ジョブカードは履歴書の一種です。簡単に言えば、これは履歴書の書き方のアドバイスをするための講習会です。

新幹線つかったら7時すぎ位に名古屋駅に着いてしまいました。時間が余ったので名古屋城へ。雨の中道もわからず、歩いて1時間かかりました。最後は意地でたどり着きました。しかし、開門しておらず、本丸に近づくことすらできませんでした。
講習・セミナーというと、時々有意義とは言い難い講義にぶつかります。
若干不安があったのですが、今回の先生は民間企業出身のプロでした。きっちり自己の役割を果たしてきます。相当高いプロ意識をお持ちなのだと感じました。朝四時起きで行った甲斐がありました。
まず笑顔が良いです。私の、若干哀愁が漂う微笑みとはレベルが違いました。
話の内容は豊富な知識と経験に裏づけされており、的確に内容を伝え、無駄もありませんでした。冗談も上品で、いつもギリギリのラインを突く私とは品格が違いました。
集まった受講者も、ご年配の方が多く社会経験に裏打ちされたハイレベルな方たちでした。
私のレベルが一番低い感じがして恐縮でしたが、そこは得意の平身低頭で乗り切りました。「尾を振る犬は叩かれぬ。」の精神です。良い風に表現するなら「謙虚」です。
講習後半はグループワークでした。これがとても役に立ち、かつ楽しかったです。
ロールプレイ(役割演技)面接では、キャリア・コンサルタントの方、会社経営者の方、愛知県の学校職員の方などと一緒になりました。それぞれの役割を演じながら、ジョブカード作成のポイントを具体例を交えて意見交換しました。
ほとんど全員が私よりはるかに年上でしたが、この方たちがまた豊富な知識があり、かつ楽しい方達でした。色々とお悩みの方への接し方も教えてもらいました。
私は、産業カウンセラーを目指して大学(通信教育)で心理学を勉強しています。産業カウンセラーの仕事は、働く人の心のケアです。なぜ勉強しているかというと、職業柄各種お悩みの方に接する機会が多いためです。簿記講師を辞めるつもりは毛頭ありませんのでご安心ください。
世の中は便利になり物が溢れていますが、人々が幸せになったかというと疑問です。
現代では、求職中の方も働いている方も、共に悩みを抱えています。仕事がない方は将来に不安を感じ、仕事をされている方も激務や人間関係のトラブルで、ストレスがたまりまくりです。
気分障害(うつ病、躁うつ病等)の総患者数は百万人を超え、10年間で2倍以上にふくらんでいます。
ちなみに気分障害は正確に言うと心の病ではなくて、脳の一部機能がストレスなどで正常に機能していないだけです。昔は偏見がありましたが、最近はだれもがかかる病気だという認識をしてもらえるようになってきました。
さて、講習に話しを戻しますが、講習で学んだことの要点は以下の通りです。
○相手を尊重し、支持しなければ、本音で話をしてもらえない。
○カウンセリングは傾聴(ケイチョウ)が大事。こちらが一方的に話すのではなく、相談者の話をしっかり聞くべし。
○自分の感覚で、勝手に各種の判断してはいけない。話を聞かず、先回りして助言をしてはならない。
○言葉のみを捉えてはならない。実態を捉えないといけない。
○その人の履歴書を作成するということは、その人の人生を扱っているといっても過言ではない。
最後、講師の方にお礼を伝えて帰りました。
帰りはバスでした。
SAで10分休憩になりました。
「10分たってお戻りにならない場合は発車いたしますがご了承ください。」
もし本当に戻ってこない人ががいたらどうなるか、とても気になりました。
後で運転手さんにどのくらいの頻度であるか聞いてみようと思いました。
名産品を物色後、バスに乗り込みました。最後の1名だったらしく、プシューとドアが閉まりました。
「発車いたします。」
そこで気づきました。
その時は、睡眠不足と頭痛でいっぱいいっぱいでした。
私は間違えて同じ会社の名古屋行きのバスに乗っていました。
「すいません、静岡行きと間違えました。」
あわてて降り、静岡行きを探し、事なきを得ました。
常に冷静沈着でありたいものですが、だいぶ動揺してしまいました。
後から若干悔やんだことがあります。
「もしこのまま名古屋まで行ったら、私の代わりに置いていかれた人は一体どうなるのか?」
名古屋行きのバスの中で、そこまで考える気持ちの余裕があったならば、きっとすばらしいカウンセラーになれると思いました。
尾張