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どうでもいいブログ-会計研修室の放課後::貧困層3

貧困層3

貧困は自己責任か

「新自由主義」
新自由主義をざっと要約するとこうだ。
○市場原理主義に任せる。
○人は利益のみを追求するものであり、それでよい。
○小さい政府。
○低福祉・労働者の保護は低い。
○規制緩和による競争を促進。
○自己責任が基本。

小泉政権時代、新自由主義が加速した。
小泉政権の方針だけではない。
社会全体がそっち方向へ向かっていった。
その流れは、労働市場の変化だけでもはっきりとわかった。
非正規雇用が増えた。
彼らの賃金は減少。
解雇も進み、残った労働者は解雇労働者の分穴埋をめする。
浮いた金で会社は潤った。
株主配当は3倍になった。

格差は拡大した。

株や不動産で、働いてないのに多額の金を手にする人達がいる一方、必死に働いても生活がようやっとの人達がいる。ここでは、後者の状態を「貧困」と呼ぶ事にする。(貧困には絶対的な基準と相対的な基準がある。ここでは、国内における後者の意味で使っている。)

特定の人に多額の利益が配分されるシステムが悪いとは限らない。
「頭を使って稼いだ人間の何が悪い。」
「一生懸命勉強して、大企業の正社員・公務員にでもなればよかったではないか。」
「株はリスクを抱えているから、リターンが多くて当然だ。」
「競争が経済を活性化する。」
「貧困になったのは、先の見通しが甘く、勉強してこなかったからだ。」
もちろんそれらは間違っているとは言えない。

ただ、一つ忘れてはいけない事がある。
貧困はその個人だけの責任ではない事。
貧困を個人の責任だけで片付けてはいけない。

「貧困の原因は、個人に依存する」
という意見は根強い。
たしかに貧困になる原因の一つに、彼らの将来の見通しの甘さがなかったとは言えない。
しかし、彼らは働いてないわけではない。
仕事をして、まじめに一生懸命働いている人が多い。
むしろ、きつい仕事のほうが低賃金だったりする。

この状況は日露戦争勝利後の日本に似ている。
日露戦争後、工業国へと転換した日本には、軍需産業で財をなした成金がいた。
一方、農村から都市へ仕事を求めた人々を待っていたのは、過酷な重労働と低賃金だった。
彼らは貧しい生活を強いられ、貧民窟という場所に集まって、暮らしていた。
当時の政府は、拡大する貧民窟の住民の調査に乗り出す。政府が出した結論は、「彼等は怠惰・無能・虚弱・放蕩が原因で貧困に陥った。政府が救済する必要はない。」というものだった。
政府は、貧困の原因を、社会構造ではなく、個人にあると結論付けた。

さて、今の日本はどうだろうか。

「一生懸命働いているけど、貧乏です。」
きちんと仕事をしている人の生活が四苦八苦するのは、社会の構造に、根本的な問題がある。少なくとも、個人だけの責任ではない。

つづく
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