「お前の団体はカルトだ」といっても、「何も知らない癖に」と返される。
お互いが「自分は正しい」「自分だけは知っている」という目線では対話にならない。
また「敵」だと思われてしまっては、コミュニケーション自体取れなくなる。
「そんなところやめろ!」
と一喝してやりたくはなるだろう。
しかし、それはただ憤りをぶつけているだけである。
それで効果が出るならよいが、多くの場合何の効果もない。
異物扱いしたり、怒鳴ったりしても解決にはならないばかりか、逆にカルトへの依存を高めてしまう。まずは正しい知識を入手し、大切な家族をサポートする気持ちが必要である。
カルトメンバーは、長い時間をかけて教義を信じるようになった。
時間をかける事なく、一方的にこちらの言い分を飲むようにすれば抵抗を引き起こす可能性が高い。
まずは長い時間をかけて、コミュニケーションをとり、信頼関係を築く必要がある。
コミュニケーションは、それぞれの人間関係で時間をかけて作られていく。
具体的には、「最近疲れてない?」とか、「忙しくて無理してない?」
といった、心配している・大切にしているという気持ちを伝える。
相手に興味を示し、話を聞く。解らないことはわからないと聞く。
教義を理解する必要はないし、一緒に参加する必要などない。
教義が正しいかどうかを決めるのではなく、「どこに興味をもったのか」、「どう感じているのか」と言ったことに耳を傾け、勝手に決めつけずに何を考えているのか知ることが必要である。
このようなやり取りの期間を十分経たうえで、やっと次の段階へと進める。
「私はこう思うんだけど、あなたはどう思う?」
「間違っている」、「おかしい」という断定は、上から目線の評価であり、対等なコミュニケーションが図られない。いわゆる「論破」などしても意味がない。相手の矛盾を突き議論に勝ったとしてもなんの効果もない。
カルトメンバーも、自分の教団が「おかしいと」気づくときがある。
活動につかれて、しばらく行かないときがある。
その時にはじめて、必要な情報を与える。
必要な情報を与え、自ら選択させることが必要である。
ただ、自分で気づこうとしているときに、待ち構えていたかのように指図すると、コントロールされたかのような気になり反発を受けるので注意が必要である。
なお、四六時中この疑問の話に触れる必要はない。
普段は自然に接していればよい。
腫物のような扱いを受けると、家庭に居場所がなくなり、カルトに居場所を求めることになる。
脱会できたとしても、そこからも楽ではない。
脱会は解決ではなく、始まりである。
脱会の後遺症もある。
その時焦ってはいけない。
再び別のカルトに嵌まっては意味がない。
家族の手助けが必要である。
カルト宗教のマインドコントールシステムは巧妙に作られており、ほとんどの者がマインドコントロールされている事に気付かない。これらに対して正確な知識がなければ、自らもカルト宗教に嵌まってしまう可能性がある。
もし、実際に自分の大切な人がカルト宗教に嵌まっているなら、本書を精読することをお薦めする。
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