本日たまたま午前中講義がない。
これはいくしかないと思った。
DVDなどで何度も見た映画だが、大型スクリーンで見れるのは楽しみである。

時は戦国。
野武士に蹂躙された農民達は、侍を雇い野武士と闘うことを考える。
貧しい農民が提案できる条件は、村を守ってもらう代わりに飯を食わすことだった。
「百姓には雇われない。」「飯のためには闘えない。」侍たちは断る。
しかし「百姓を助ける。」「尊敬している侍と行動を共にする。」といった大義名分で、侍たちは農民の提案を受け入れる。
今回は侍の気持ちに近づけるため、前夜・朝と食事を抜いた状態で映画館へいった。
侍は八人いるのだ。
腹が減っていると、飯のために闘ってもいいような気がしてくる。
空腹を満たすために、多少命の危険を冒しても構わないような気がしてくる。
侍たちも大義名分を言い訳に農民を助けるものの、一番の目的は飯が食いたかっただけではないだろうか。例えて言うなら、「社会勉強」という理由をつけないと風俗店に通えない、無駄にプライドの高い男と同じではないだろうか。
映画は進む。
七人の侍は三時間以上の長編映画である。
前夜すきっ腹で長距離ランニングしたことも影響し、空腹でだんだん気持ちが悪くなってきた。
映画は5分休憩に入る。
この機会にイオン1Fで握りめしを買って食べる。
映画に登場するような手作り感のあるおむすびを選択する。
侍の気分で食べる。
三船敏郎を意識しながら食べる。
顔は似ていると勝手に思い込む。
空腹が満たされる。
空腹が満たされると、闘いたくなくなった。
急に命が惜しくなった。
大義のためなら空腹関係なく戦える。
しかし空腹を満たすことが目的なら、それを満たした瞬間満足し、命が惜しくなる。
仕事も同じである。金のため働く場合、お金が入らなければ仕事しない。しかし、大義や夢があったり、人に惚れたなら、お金が入ってこなくても仕事できる。
侍たちは空腹が満たされても、戦っていた。
また一つ分かったことがある。
侍は七人だった。