山梨簿記学院の簿記3級入門講義で、通帳は「入金専用の口座・出金専用の口座・納税貯金用の口座に分けてください。」とお伝えしている。
口座を複数に分けると以下のメリットがある。
1.「支払専用口座」は、入金をあてにせず支払いに必要な金額を確実に入れておく事ができる。
2.「入金専用口座」は、いくら引き落としてもかまわない口座として使いやすい。
3.「納税準備口座は」納税するために必要であり、使ってはいけない必要な預金として準備できるようになる。
ちなみに税金の取立は容赦なく、基本的に企業の資金繰状況など考慮されない。滞納したら口座の凍結、財産差押さえ⇒換価などもよくおこなわる。サラ金より厳しいので注意が必要である。
こちらの書籍では、さらにそれを推し進めて、4つにわけると伝授する。

資金繰りは4色通帳にまかせなさい 社長のための世界一やさしいお金管理法(経済界新書)
新書 – 2016/8/25 亀田 潤一郎 (著) 864円
こちらの書籍は、山梨簿記学院の受講者様が東京の出版社に就職されて、初めて担当された書籍である。「簿記の知識が役に立ちました。」との事で、うれしい限りである。
4色は以下の通りである。
1.「入ってくるお金」→「売上収入口座」:緑
2.「出ていくお金」→「運転資金口座」:黄
3.「使ってはいけないお金」→「納税緊急口座」:赤
4.「使ってもよいお金」→「将来投資口座」:青
「将来投資口座」の考えはなかった。将来の夢を実現するための貯金講座である。夢を実現したいならこれも大事であろう。
もっとも、そう簡単には貯金はできないだろう。その点、本書では以下のように書いてある。
『お金を残したい場合、普通は売り上げを上げればいいと考える。
しかし、それより支出を削減するほうが確実であるという。
なぜなら、売り上げの増加は経済事象などによりコントロールするのは難しいが、支出は自分でコントロールできるからだ。(要約)』
と。
支出削減は資金繰りの改善や貯金にもつながる。「お金が余ったら貯金」では、いつまでも貯金などできない。余ったら余ったで、欲しいものを買ってしまうので。貯金ができる人は、「余ったら貯金」ではなく、「まず貯金」してる。そして余ったお金で支出のやりくりをしている。
ちなみに勉強も同じである。「時間に余裕ができたら勉強する。」と考える方は多い。しかし、大人は時間に余裕など生まれない。そんなこと言ってたら永遠に勉強できないだろう。
よほどの激務を除き「まず勉強する」。余った時間でそれ以外のことをこなさないと、大人は一生勉強などできないだろう。
書籍を読んで一番大事な事は「実践できるかどうか」である。
本書によると、『半年やれば会社が変わる。』との事。まずは実践してみたい。