温室育ちは駄目だ。
厳しい環境に身をおかなければならない。
世界を創る男は温室からは生まれないのだ。
今年冬の目標。
「この冬、自分の部屋で一切暖房を使わないですごす。」
決意から数週間が経った。
ここ数日の気温は寒すぎる。
暖房を使わないといっても、ここ数日は布団に包まっているだけである。
こういうときには、まってましたと言わんばかりに「逃げる自分」が現われる。
「そもそも”温室育ち”は比喩である。暖房のないリアルに寒い部屋ですごす事が、優れた教育になる訳ではあるまい。それに、風邪をひいてしまったら元も子もないではないか。」
「逃げる自分」は質が悪い。
逃げたくて、逃げる理由を考える。
もっともらしい、自分を正当化する理由を簡単に思いつく。
逃げるだけの人間が成功しない事は自明の理である。
三木谷の言葉が頭をよぎる。
「我々は人類の長い歴史の中でも、前代未聞規模の変革期に来ている。
この変革期を通り抜けて、どんな社会を人間が創りあげることになるのか。
その鍵を握るのがビジネスなのだ。」三木谷浩史(楽天社長)

ドバイタワー(PCサイト)
三木谷君、楽しそうだな。
確かに君は、私よりもはるかに先を進んでいる。
だが、私もこれから始まる人類のドラマの主役なのだ。
君に負ける訳には行かないのだ。
逆境を生き延びた生命の強さを思い知るがよい。
「うおおおおおおお。」
種は、ぬくぬく布団をのけて、寒い部屋の中で起き上がった。