私は産業カウンセラーを目指しています。
産業カウンセラーは働くひとの心のケアをする人です。
キャリアアップへの道を進まれる方の心のケアができる簿記講師になれれば、ももいろクローバーZのメンバー(特にレッド)に「付き合ってください。」と言われるのではないかと思っています。(現状では「お前、カウンセリング受けてこい」といわれそうですが。)
山梨で生活していると一生懸命働いているのに生活が四苦八苦だったりします。
医療費も払えず、貯金もできず、将来に不安を持っている方が多いです。
仕事柄、転職・就職でお悩みの方に多く接します。
転職・就職の悩みは、将来の不安につながり、その悩みは心の悩みにもつながります。
まだプロとは程遠い段階ですが、そのような方たちのお役にたてればと思い、以前のブログに加筆・修正し、以下の内容をUPします。
試験前でお悩みの方へ
試験が近づくと、不安になったり、一杯一杯になったりしたりする方が増えます。
不安の原因はなんでしょうか?勉強だけではないと思います。人はほとんど誰もが悩みや不安を抱えています。原因の大半は勉強ではなく、「仕事」「お金」「人間関係」「病気」「やることが多すぎ」といったところではないでしょうか?
心の容器の大きさは人それぞれですが、ただでさえ限界近くまで来ているのに、受験のストレスまで容器に入ってくると、感情を容器で調整することができず、溢れ出してきてしまいます。
不安や悩みによるストレスが限界まで来ている場合にお勧めする解決策があります。その方法は、「他人に相談すること」です。ただし、だれにでも相談すればいいというものではありません。相談される側は注意が必要です。
以下来談者中心療法というカウンセリング技法について説明します。
来談者中心療法(らいだんしゃちゅうしんりょうほう)とは
これは、ロジャースという方が生み出した方法で、カウンセリングの基本です。
この療法では、「人は誰でも、自らの内部に、自己を成長させ、実現する力を持っている。」と考えます。カウンセラー(聞き役)がクライエントの気持ちを受容し、共感的に理解すれば、クライエントは自らの力でもって、立ち直っていく」という考えです。絶対ではありませんが解消に向かう可能性はかなり高いです。
不安や悩みを抱えている人は、どうしていいかわからなかったり、自分自身で整理できていなかったり、孤独を感じていたりします。
他人に話をして、聞いてもらえば、頭の中はある程度整理されます。受け入れてもらえたことによって、気持ちが少し落ち着きます。そうするとそれがきっかけとなり、改善への道を歩みだす事が出来ます。これが来談者中心療法の考え方です。
「人の話を聞く」これは楽ではありません。ついつい話を遮り、アドバイスをしたくなったり、否定したくなるのが人間です。しかし、それではほとんど悩みや不安を解消する解糸口にはなりません。
聞き役は真摯に相手の話を聞く事がとても大切です。良い話も、悪い話も、納得できる話もそうでない話も真剣に受け止めて、相手の話を聞くのが基本です。自分の考え方に強引に誘導したり、話を遮って説教したりするのは効果がありません。むしろアドバイスは要りません。まずは積極的に話を聞くことが必要です。これを傾聴(けいちょう)と言います。
周りにプロのカウンセラーがいなくても、信頼できる人に聞き役になってもらい、以上の注意をお互いに確認し、その上で相談してみてはいかがでしょうか。
さて、ここからは一人でもできます。次のステップに以下の「論理療法」を紹介します。論理療法はアルバート・エリスが提唱した方法です。
用語
以下の用語、ABCを使います。
A 出来事(Activating event)
B ビリーフ・考え方(belief)
C 結果(Consequense)
論理療法について
(1)一般的な感覚では、悩みのプロセスはこうなります
A(出来事)試験に落ちそうだ
↓
C(結果)だから落ち込む
つまり、Cの原因はAであると考えます。
(2)しかし、論理療法ではこう考えます。
A(出来事)試験に落ちそうだ
↓
B(ビリーフ・考え方)自分は怠けてしまって駄目だ。
↓
C(結果)だから落ち込む
つまり、論理療法では、Cの原因は、Aそのものではなく、Aをどう考えるか、つまりBが原因であると考えます。
悩みを解消する手段
この悩みを解決する手段はいくつかあります
①B(ビリーフ・考え方)を変える
②A(出来事)そのものが、変えられるなら変える
③A(出来事)の認識を変える
①による解決例-B(ビリーフ・考え方)を変える
当初のB(ビリーフ・考え方)はこうでした。「自分は怠けてしまって駄目だ。」
本当にそうでしょうか?
合格しなければ意味がないということはありません。上を目指して勉強を始めた。それだけでも価値があります。あまりやってないが、勉強を続けて知識を得た。それだけでも十分価値があります。
人を不幸にする、いらない考え方Bを、イラショナルビリーフといいます。イラショナルビリーフは変更してしまいます。
例えばこんな風にBを変換します。
A(出来事)試験に落ちそうだ。
↓
変更されたB(ビリーフ・考え方)「試験の合否にかかわらず知識を得た。これには価値がある。」
↓
C(結果)勉強して良かった。
Aを変更することはできない場合が多いですが、Bは気持ちだけで変更できます。
なお、絶対に正しいB(ビリーフ・考え方)は存在しません。なにが良いBになるかは人それぞれです。
②による解決-A(出来事)そのものが、変えられるなら変える
A(出来事)は変えられるものと変えられないものがあります。しかし、Aが変えられるなら、変えてしまった方が良いです。合格できるなら悩みは解決します。
③による解決-A(出来事)の認識を変える。
Aの認識そのもの変更は可能です。例えば、
「試験に落ちそうだ」は、
↓
「試験に挑戦している。」
と、認識を見直せる場合があります。
如何でしょうか。
上を目指して何かに挑戦しているだけでも、十分価値があります。
「合格しなければ価値がない。」「合格しなければ無意味。」そんなことはありません。
しかし合格したほうが、より価値があり、楽しいのも事実です。そこから選択肢がたくさん広がります。
まずは、現状の自分を認めてあげる。その上で、もっと努力したほうが楽しいから努力する。
そんな感じで、試験までがんばってみては如何でしょうか。試験の合否にかかわらず、少しでも知識を得ようと、上を目指そうと努力し続ける人は素敵です。
試験前のストレスや不安解消のお役にたてたら幸いです。
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