評価基準等などで、こんなランキングはいくらでも変動するでしょうが、日本有数の資産家であることに疑いはありません。
柳井会長は、ジャスコ(現イオン)に就職するも、数ヶ月で退社。社員六人の家業を手伝います。しかし会社は伸びず、従業員が次々とやめていき、2年ほどで残った社員は1人だけ。店のすべての業務を少人数でこなします。
転機は家業に入った12年後の1984年。35歳でユニクロ一号店を出店します。これがヒットします。店舗は急速に増え、1999年には東証一部に上場させます。
柳井会長は常に成功してきたかというと、決してそんなことはなく、失敗をたくさんして、成功を見つけてきたようです。柳井会長の書籍には、次のような文が載っていました。
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「新しい事業は、そもそも失敗することのほうが多いのである。やってみないとわからないことが多いからだ。事業計画をきちっと作っても、ほとんどその通りに進まないことのほうが多い。しかし、この失敗を生かすも殺すも経営姿勢しだいである。」
「失敗はだれにとってもいやなものだ。目の前に突きつけられる結果から目をそらし、あるいは蓋をして葬り去りたい気持ちにもなるだろう。しかし、蓋をしたら最後、かならず同じ種類の失敗を繰り返すことになる。」
「失敗は単なる傷ではない。失敗は次につながる成功の芽がひそんでいるのものだ。したがって、実行しながら考えて、修正していけばよい。危機につながるような致命的な失敗はしてはならないが、実行して失敗するのは、実行もせず分析ばかりしてグズグズしているよりよほどいい。」
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なにもせずにグズグズしているより、まずアクションを起こす。失敗したら修正してまたアクションを起こす。その繰り返しで、いつか成功にたどり着くのだと思います。
経営に限らず人生も全く同じだと思います。例えば資格試験挑戦や就職活動です。一時的な失敗は、リスクを覚悟で、勇気をもってアクションを起こしたから生まれたわけです。それはやがて訪れる成功の始まりです。
逆に失敗のリスクを恐れ、なにもアクションを起こさなければ、一生ほぼそのままか、落ちるだけはないでしょうか。家でグダグタワイドショーとかを見ているだけでは、「次」も「修正」も生まれません。

柳井会長の書籍で、心に残った文章は以下の内容です。
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「商売と経営は違う。ぼくはもともと経営者というより、商売人だと思っていたので公開準備作業を進めながら同時進行で経営者になる努力をしたというのが実態だった。」
「経営者と商売人はどこが違うのか。商売人は売ったり買ったりすること自体が好きな人。ほとんどの中小企業の社長は、その意味で経営者ではないと思う。経営者とは、しっかりとした目標を持ち、計画を立て、その企業を成長させ、収益をあげる人のことだ。」
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ロバート・キヨサキの「金持ち父さん・貧乏父さん」にも同じような内容が書いてありました。自分が「経営者として一歩前に進むるために必要な事」がわかったような気がします。