先生はX-JAPANのトシに似ているおしゃれな感じの方でした。
臨床心理士として病院で働いていらっしゃる方でした。
講義がイマイチだと、「俺はいったいなにしに東京まできたんだろうか?」と自問自答がはじまり、職業柄、「お前らそれで金とるのかよ!」とイライラしてくるのですが、今回の先生の講義は、グループワークや心理実験を使い、「心理学ってのは面白い」と伝わってくる良い内容でした。
講義で簿記の勉強に活かせそうだと思った点をいくつか紹介すると、以下の通りです。
(一部は私の勝手な解釈を含みますので、ご了承ください。)
①勉強動機について
行動を促す心のエネルギー(動機)の大半は感情です。
感情は、五億年前に人類の祖先が獲得した脳の機能です。
将来が「不安」だと⇒資格を目指そうとおもったり、
あたらしい知識の吸収が「楽しい」なら⇒もっと勉強しようとおもったり、
模試等で合格点がとれると「嬉しい」ので⇒もっとやろうと思ったりします。
感情は大きなエネルギーを生みます。
この感情をもっと利用したいところです。
②記憶について
○短期記憶と長期記憶
ごく短時間しか保持されない記憶が短期記憶です。これを反復暗証したり、意味づけしたり、まとめたりすると長期記憶になります。長期記憶は何度も繰りかえすことが有効です。なんども繰り返せば、必要な情報として覚えてくれます。
「これは必要なんだ」と意識するだけでは、脳はあまり覚えてくれません。何度も繰り返すと脳が「これは必要な情報だ」と判断してくれるそうです。
○無意味語と有意味語
意味づけやまとめも大事です。
ちょっとテストをしてみてください。
テスト1 無意味語
以下の言葉を30秒見て覚えてください。
順番は問いません。
1 あえむ
2 もたえ
3 くらあ
4 まあへ
5 こもえ
6 らえさ
7 もれく
8 さみむ
9 いえむ
10 れにえ
覚えている分だけ書きだしてください。
こういう無意味な言葉を暗記するのは厳しいです。最初の2つと、あと1~2個程度だったのではないでしょうか。
テスト2 有意味語
以下の言葉を30秒見て覚えてください。
順番は問いません。
1 沖縄
2 香川
3 千葉
4 新潟
5 大阪
6 東京
7 山口
8 山梨
9 埼玉
10 北海道
覚えている分だけ書きだしてください。
たくさん覚えていらっしゃると思います。
簿記も、ある程度理解した上で勘定科目や仕訳を覚えると良いです。
(もちろん、覚えてから考える手法も有効ですが。)
覚えるときに、都道府県をなにかと関連づけられたら、もっと正答率が上がります。
たとえば、沖縄出身の安室奈美恵が、香川で讃岐うどんを食べ、千葉にいったら柏レイソル(千葉のチーム)優勝パレードがあって・・・安室奈美恵や讃岐うどんを思いだせば、そこから連想して答えも出てきます。
またはこんな感じにまとめると覚えやすくなります。
1両端
沖縄・北海道
2大都市
東京・大阪
3川中島のライバル
山梨・新潟
4(なんとなく)関東のライバルっぽい
千葉・埼玉
5その他(ここだけ強引に暗記)
山口
香川
勘定科目を覚えるときも、仕訳とセットにして、企業の実際の取引をイメージしながら覚えると、覚えやすくなります。
「何故そうなるのか?」と、ある程度の理屈を知ることは、記憶のためでもあります。理屈がない記憶はすぐに忘れてしまいます。
蛇足
ちなみに、場所は自由が丘です。そこがまた閑静な住宅街で、駅から大学までに高級住宅街がびっしりならんでいます。豪邸併設の駐車場にはベンツをはじめ、高級外車“だけ”が並んでいました。

同伴した某若手は、「金持ちの家ってのは家庭が荒れているじゃないですかね?」と発言していました。これを心理学では防衛機制※1のうちの、合理化※2と言います。
※1 防衛機制 自分が傷つくのを防ぎ、自分自身を維持しようとする心の動き。投射・代償・反動形成・合理化・逃避・昇華などがある。
※2 合理化 本来の欲求や動機を隠して,自分に都合のよい理屈で正当化する事。
ちなみに私はいつもこの辺りを通るとき、「チッ」と思っています。
これはただのひがみではないかと思います。